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美術系プラットフォームを一緒に思い描く未来
若手作家を起用した企画を得意とする美術商(株式会社)の公益部門としてスタートした一般社団法人JIANでは、美術業界のプラットフォームづくりを目的として、次世代アーティストの発掘や紹介を目的とするプロジェクトを企画・運営するほか、美術関連の冊子やポスター、チラシなどの印刷物の制作も事業として行っています。
JIAN代表理事の小路さんとイラストレーターの山田さん、デザイナーの横井さんに、アルプスPPSとの取引のきっかけや今後期待することについて伺いました。
- 法人名
- 一般社団法人 JIAN
- 代表者
- 代表理事 小路 浩
- 設立
- 2016年(平成28年)7月
- URL
- http://jian-finearts.net
- 事業内容
- 絵画や彫刻、音楽、映像、身体などジャンルを問わないさまざまなプロジェクトの企画・制作・運営
- 開催期間:2018.9.12-17
@東京芸術劇場ギャラリー1,2
アトリエイースト,ウエスト
若手アーティストの企画展プロデュースや図録の制作を請け負うアート系事業者
美術商として2010年11月に創業以来、全国の有名百貨店の美術画廊やギャラリーに画商として、美術展の企画や作品を提供するとともに、画商業務の一環として、次世代アーティストの発掘・育成にも力を注いできましたが、近年、次世代アーティストたちとのネットワークや発掘・育成のノウハウに対するニーズが、美術業界以外、特に地域活性化へのアーティスト活用という点から高まっており、地方自治体や財団法人にパートナーとして協力の依頼をいただく機会が増えてきました。そこで、公益的なニーズに応えやすい組織とするため、2016年にトップクラスの若手作家たちとともに、一般社団法人JIANを立ち上げることになりました。
JIANの活動のシンボルイベントが、2012年から毎年開催している「見参-KENZAN-」という企画展で、活躍中の新進作家から現役の美大生を含むアーティストの卵たちまでを集め、展示はもちろんのこと作家とアート関係者をつなぐ場としても機能しています。2018年は9/12から9/17まで東京芸術劇場で開催予定ですが、過去最多となる213名の若手作家が集うことになっています。
JIANでは、さまざまな作家たちや芸術関連団体、アート系の公共イベントに携わる関係で、付随する様々な印刷物の制作も行っており、JIAN主催の見参-KENZAN-などのイベントだけでなく、美術作家や様々なジャンルの美術商、有名百貨店、公共団体などをクライアントとするDMチラシや冊子、ポスターなどの印刷・製本をお願いしています。
繊細な色合いを表現するために対面での調整をお願いしている
私たちが制作を手がける図録やカタログに載せるのは、美術品や絵画、版画、イラストレーションといったアート作品が中心です。多彩な色使いが施された骨董品もあれば、繊細な筆使いやタッチが持ち味のアーティストもいます。そのため、印刷では非常に繊細な色の表現が求められます。予算の制約もあるため、価格の条件をクリアしてくれ、信頼して依頼できる印刷会社は常に探していました。また印刷会社を選ぶ上で、譲れない条件としてあげていたのが、印刷に立ち会えるかどうかです。データのやり取りだけ、もしくは対面でコミュニケーションしなければ、思い通りの色を出してもらうことは困難だと、これまでの経験から感じていました。そんな折りにアルプスPPSさんに出会いました。
価格だけを見れば、アルプスPPSさんと同等、あるいは安い印刷会社はあります。ただ品質を考えると、いまのところアルプスPPSさん以外の選択肢が思い浮かびません。納得できるクオリティの印刷物をあげてくれる会社もあったのですが、安定せず、品質にムラがあるため、継続してお願いするには至りませんでした。
アルプスPPSさんにお願いする理由は、細かいところまでケアしてくれる行き届いたサービスにあります。私たちのクライアントに、欧米からアンティークの食器を輸入販売されている陶磁器屋さんがおり、商品販売用の図録制作を依頼されています。「この時代の食器に使われている白色はもうちょっと黄色味がかっているはず」などと、現物を目の前に置かれ、毎回、非常に難しい注文をいただきます。私たちもたとえばシアンのデータのパーセンテージを調整して入稿するなど、最大限努力するのですが、やはり印刷の工程で大きな差が出ます。
そこでわがままを言って、いつも印刷所にお邪魔してオペレーターの方に細かい調整をお願いしています。コストがかかるため、本紙校正をして、見本刷りを何度も確認するようなことはできません。そのため私たちにとって、この工程がクオリティをあげ、お客さんに満足してもらえるかどうかの重要な鍵となっています。
Web印刷の安さ+スピードと昔ながらの手厚いサービスを両立している
先ほどお話しした立会いでの色調整はもちろんですが、印刷前のWEB校正サービスにも何度となく助けられています。データを入稿すると、印刷前に「これで最終的に刷りますよ」と確認のためPDFを送って下さるのですが、どういうわけか、このとき間違いに気がつくことがあります。入稿前にチェックしたときには見逃していた誤字や誤植を見つけ、慌てて再修正させてもらうことがあります。しかも、再入稿すると、納期もその分遅れるのが一般的ですが、多少の修正なら、そのままのスケジュールで進めてくれます。もちろんこちらのミスなので、納期が遅れたとしても何も言えませんが、アルプスPPSさんは柔軟に対応してくださるので、安心感が違います。
また、以前、特殊な形状をしたDMを制作したことがあるのですが、こうした紙の加工についても、他社では経験したことがないくらい、柔軟に対応してくれます。Web印刷の安くて、スピーディな点と、昔ながらの印刷会社が行ってきた手厚いサービスの両方をバランス良く提供してくれるのが、アルプスPPSさんのすごいところだと感じています。
最近では特殊な加工や凝ったデザインの冊子を提案する際には、事前にアルプスPPSさんに見積もりを取り、実現可能かどうか相談してから、プレゼンに臨むようにしています。
美術業界のプラットフォームをアルプスPPSさんと一緒に作っていきたい
印刷については品質や価格に満足していますし、いろいろと難しい注文もお願いしているので、とくにはないのですが、もう少し踏み込んだパートナーとして、ゆくゆくは美術業界のプラットフォームをアルプスPPSさんと一緒に作っていくことができないかと考えています。
というのも、例えば作家の画集でいえば、今は多くの場合、美術商をクライアントとして制作する場合が多いのですが、作家たちが自分の作品を見てもらうため、もっと気軽に図録や冊子が制作できる環境を作りたいと思っています。作品の撮影から、データの管理、そして印刷物にしたり、あるいはweb上で公開したりする作業が簡単にできるようなプラットフォーム作りを夢見ています。
Webで作品を公開するなら、撮影画像をRGBで保存し、印刷するならCMYKに変換する必要があります。画像のサイズもあるでしょう。これらを全部保存しているとデータの容量が膨大になっていき、一個人では管理しきれません。また、RGBで保存するといっても、プロファイルの問題があり、印刷もオンデマンド印刷など、さまざまな選択肢があります。
その点、アルプスPPSさんには弊社からの依頼を通じて、美術品やアート作品の印刷ノウハウが蓄積されています。また、印刷のアドバイスができる専門家もいます。若いアーティストにとって作品を発表しやすい場を八犬堂、JIANそして、アルプスPPSで構築できないかと、日々、アイディアを練っているところです。